国土防衛の戦士

一週間前、泉北で「大阪大空襲訴訟をしていますか?」という講演会があった。うずみ火新聞の矢野さんがメインで話されるということで、他の予定を取りやめて参加した。

その中で特に印象に残っていることだけ書いておこう。
それは「時局防衛必携」だ。

昭和16年に防衛総司令部から各家庭に配布されたものらしい。中身は今から読むと失笑ものばかりであるが、「第三章 民防空」の「其の一 防空精神」には背筋が凍る思いがする。

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如何に物の準備があっても魂がしっかりしていないと役には立たない。特に防空の為には、老人も、子供も、男も、女も、一切の国民が次の心構え(防空精神)を持たねばならない。

1 全国民が「国土防衛の戦士である」との責任と名誉とを充分自覚すること。

2 お互いに助け合い、力を合わせ、命を投げ出して御国を守ること。

3 必勝の信念を以て各持ち場を守ること。

此の防空精神は即ち日本精神である。

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この必携に先立って昭和12年に「防空法」というのが制定されていたらしい。そこでは、空襲があっても家から逃げずに消火活動をしなさいとか、消火活動をしやすいために自宅の中に防空壕を作りなさいというような文面があったようだ。その為に死ななくてよかった命がいくつあったことか…。

七時やで七時!はよおきんかい!

 

ウィングフィールドで空晴「いつもの朝ごはん」という芝居を観てきた。

日常茶飯事の家族の営みは、その最中にある時は何も感じない当たり前の出来事で時には煩わしかったりするが、そこから巣立ちまだ志半ばの時には、それがとても懐かしくその情景の中に戻りたくなることがある。

「いつもの朝ごはん」はそんなモチーフの芝居だったように思う。

「七時やで、七時!早よ起きんかいな。いつまで寝てるねん。早よ朝ごはん食べ。うるさいな。もう遅いからいらん。何言うてんねん。食べていき。いらんっていうてるやろ。はい、お茶碗取んにおいで。はい、味噌汁。いっぺんに二つも持てるかいな。」

そんな会話が冒頭にあり、最後にも再び演じられる。こんな普通の会話なのに、最後の場面では何故かジーンとくるあたり、いいツボを押さえられてしまった感じだ。