セデック・バレ

1930年、日本統治下の台湾で起こった最大規模の抗日暴動・霧社事件(セデック族による運動会中の日本人を140人殺害)を元に脚色されたもので、いくつかの映画賞も受賞している映画だ。日本でも2011年大阪アジアン映画祭とミニシアター系で上映されたようだが、僕は知らなかった。第一部と第二部を合わせて4時間半の超大作だ。

「アバター」の史実的台湾版だとも言える。被植民地の原住民が統治者に対して、命と名誉をかけて闘う。首狩り族でもあるので、残虐な戦闘シーンもとても多い。映画では日本軍や警察隊は苦戦を強いられかなり死んでいるように描かれているが、実際には28人亡くなっているだけで、靖国神社に祀られているとか。

しかし、主人公モーナ・ルダオを演じるダーチン(青年役)とリン・チンタイ(壮年役)のカッコイイこと。二人共映画初出演にも関わらず、ものすごい存在感で迫ってくる。特にリン・チンタイはタイヤル族の部族長で牧師でもあるそうだ。あの足の筋肉にもほれぼれだ。モーナ・ルダオは、霧社事件のあと消息が不明になり、だいぶたってから遺骨が見つかったのだけれど、再び遺骨が消えてしまい、また出てくるという亡くなってからもミステリアスな存在だ。そのあたりは「セデック・バレの真実」というDVDでまた見てみようと思う。

とにかくこの映画は、抗日映画というよりも、モーナ・ルダオの映画というほうがすっきりくるような気がする。エンターテイメント的にもGoodJobだ。