先日、西宮でこの芝居を観た。脚本は岸田国士戯曲賞を受賞している名作だ。原爆病に冒された妻と売れない作家の夫との生活を縁側がある民家を舞台に描かれた長崎弁の芝居だ。脚本を読んで感動をしたので、とても期待していた。
妻が帰宅する場面から始まるのであるが、とても違和感を感じた。何故ならまったく病弱に見えなかったからである。観ているうちに、少しは病的には見えてはきたが…。
それから長崎弁。僕は大阪人なのでよく分からないが、時折、あれ?関西弁のイントネーション?って感じるところがあった。方言ってむずかしいね。大阪人が大阪弁をわざわざ文字にしたら、普段使わないような大阪弁になったりするし。
気になったのはセットだ。なぜ襖や障子を舞台の左右に斜めに貼り付けたのだろう。竹も舞台を囲むように張り巡らしているのは、いったい何を表現しようとしていたんだろう。とても不安定な気持ちにさせるセットだと思った。
それから観客のマナーの悪さ。携帯が鳴ったり、アメが入っている缶なんだろうか、それを始終開けたり閉めたりする音が聞こえていた。やはり芝居が始まる前に、なんらかの注意が必要だったんではないだろうか。年配の観客が多かったわりには、残念だった。
ってことで、マイナスな感想ばかりを書いてしまった。名作だけに…