川田文子さん

7日(日)、エル大阪でリブインピース9+25主催の「川田文子さん講演会」があった。副題には≪ペ・ポンギハルモニの記憶をふたたび刻んで~沖縄・渡嘉敷島の「慰安婦」と「集団自決」≫とついていた。

川田文子さんはノンフィクション作家で、主に日本軍性暴力被害者の人生を記録する仕事をされている方で、この講演会があると知ってから、川田文子さんの「イアンフと呼ばれた戦場の少女」を読んだ。沖縄に残された元「慰安婦」ペ・ポンギさんを初め、中国、インドネシア、サイパンなどで日本軍による性被害者たちの聞きとり調査の集大成で、川田さんが撮った写真もたくさん掲載されている。

日本軍が行ってきた性暴力は鬼畜そのもので正視にたえないが、川田さんの文章から漂う高潔さが、格調高い作品に仕上がっているように思えた。だから、余計川田さんに直接お会いしてお話を聞きたいと思い、講演会の日を楽しみにしていた。

会場に現れた川田さんは笑顔の綺麗な方で、取材内容の重さをその表情から感じる人ではなかった。A4のレジュメを7ページも用意されて、まずは1944年9月の慶良間諸島の話から始まった。川田さんが実際に取材されてきたことをお話されるので、まるで映像が浮かんでくるように心に焼き付いていった。川田さんの言葉は2時間半ほとんど途切れることなく、次から次と溢れ出るようで、伝えたい気持ちがいっぱいの人なんだと実感した。性被害者の方々に寄り添いながら、ずっと取材を続けてこられたことが、よくわかった。しかし、その悲壮感を漂わせるような懐の浅さは微塵もなく、どちらかと言えば飄々とした風のような方だと、僕は勝手に感じていた。

また大好きな人が一人増えてしまった。